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部屋に入るなり二人は互いに貪るように口付け合った。
唇がほんの少しでも離れないように、息もつけないくらいに、激しくキスした。
口付けたまま、ピッコロは悟飯を壁に押し付けた。
コートの裾をたくし上げ、ズボンの上から悟飯の陰部を指でまさぐった。
『・・・っん・・・』
思わず声が出てしまう。
思えば3ヶ月間くらいだろうか、体を許し合っていないのは・・・
お陰でかなり敏感になっている体。
ピッコロは悟飯の反応を楽しむかのように、指を食い込ませてゆく。
コートがゆっくりと脱がされて、次は半ズボン、タイツの中へと・・・
悟飯の吐息はどんどんと激しく、熱くなっていった。
ピッコロも興奮を抑えきれず、壁に押し付けたままの格好で、悟飯の膝をかかえた。
そして自らのズボンもあまり脱がぬまま、悟飯の中へと強引に挿入した。
『・・・あっ・・・!!!痛っ・・・・!!!』
悟飯の準備がまだ出来ていなかったために、初めての時ほどではないが、痛みが走った。
痛みに耐え切れず、体を縮ませて壁に爪を立てる。
『・・・すまん・・・、抑えきれん・・・』
再び激しいキスと同時に、揺さぶりが始まる。
悟飯はただ声にならない声を発しながら、ピッコロにしがみつくのが精一杯だった。
痛さとは裏腹に、悟飯は嬉しかった。
大好きな人に自分の望む事をされているのだから、当たり前だが、
ピッコロのその焦り気味で不器用な愛し方が、愛しくてたまらなかった。
久しぶりという事もあって、早くも高みを迎える。
悟飯は痛みに耐えつつも、その瞬間は足を大きく広げてピッコロを受け入れようとした。
『・・・んっ・・・!!ご・・・はんっ・・・・!!!』
出ると思った一瞬、ピッコロからの突き上げが止み、痛みから開放される。
ピッコロは悟飯の内部には出さなかった。
『・・・あ・・・・・・、ピッコロさ・・・ん・・・』
悟飯はピッコロの行動が以外だった。
言葉では子供が出来ないようにしないと、と、言っていても、どうしていいかわからなかった悟飯であったが、
まさかピッコロから、そのことを買って出てくれるとは・・・
『今まで考えなしに、お前を好き勝手に抱いていたな・・・』
ポツリというと、包むように悟飯を抱きしめる。
『・・・そんな・・・、ボクだってそうしてほしかったから・・・、でもちゃんと考えてくれていたんですね・・・』
優しくされて、切なくなって、胸が高鳴る。
そうやってピッコロからもたらされる動悸は、悟飯をどんどんとピッコロの虜にさせる。
『チチに殺されるからな・・・』
ピッコロは冗談混じりに微笑むと、悟飯を抱きなおして、そっとソファーに寝かせた。
魔法で身奇麗にしてやる。
湿った体も、濡れていた個所も、全て何事もなかったかのように。
服は最初にピッコロの家に訪れた時の服装に戻っていた。
だだ体の奥底の方で、強引な行為の結果の痛みが残っているだけだった。
『今日はもう・・・帰らないとですか?』
時計を見ると既に10時を回っていた。
あまり遅くなると、チチが心配するのは百も承知なのに、悟飯の胸の高鳴りは治まらなかった。
『お前が大切だから、チチは心配してくれるんだぞ?』
ピッコロは悟飯の額をツンと押した。
『・・・わかってます。お母さんはいつだってボクを一番に考えてくれています・・・』
『・・・でも、でも・・・、今晩は離れたくないです・・・』
悟飯は切なさで泣きそうだった、しかしそんなくらいで泣いていてはこれから先思い知らされると、ピッコロを心配させてしまう。
涙は何とかこらえたが、うつむいたままの首が上がらない、ピッコロの顔が見れなかった。
『・・・わかった、ではこうしよう。』
ピッコロは悟飯の手を引っ張り、孫家へ向かった。
『ちょ・・・っ!!ちょっとピッコロさん!?』
ピッコロは孫家のドアをたたいた。
『・・・お帰りなさい、悟飯ちゃ・・・』
チチは一瞬動きを止めたが、後ろに悟飯がいたのですぐに安心した。
『わざわざ送ってくれただが〜、ピッコロさ。』
意外な行動であった。チチはピッコロに感心していた。
ニコニコしながら二人を部屋に迎える。
悟飯はピッコロの顔を見上げた。
ピッコロの横顔を見ているうちに、ピッコロの行動の意図がわかった。
『・・・お母さんっ、あのね・・・』
お茶を入れようとしていたチチは手を止めて、悟飯を見た。
『今日、ピッコロさんに泊まっていって頂きたいんです・・・。ダメでしょうか?』
さらにもう一押し。
『祭の時には、家族みんなで過ごすのは当たり前のことでしょ?だから・・・ね?』
色々と取り繕おうと必死な悟飯。
それを知ってか知らずか、チチは
『・・・なるほど、そう言われてみればそうだべな、ピッコロさは将来ウチのムコだしなぁ。』
すんなりOKしてくれた。
今までの「行い」がいいのか?悟飯の気持ちがわかったのか?・・・とにかく悟飯はホッとした。
同時にこんなに簡単なら早く言えばよかった・・・と、少しどんよりした。
チチは客間を用意してくれた。
『悟飯ちゃん、将来のだんなさんなんだから、後の世話は任せるだよ?
オラは悟天の世話で疲れてるから、もう寝るからな。』
『はい、お休みなさい、お母さん。』
居間に二人で残された。
『・・・ピッコロさんって、大人ですね。ボクはいつまで経っても子供です・・・』
よく考えもせずに、一緒にいたいだの、離れたくないだの言っていた自分が少し恥ずかしくなった。
『実際お前は子供なんだ、悩んだり、戸惑ったり、経験したりして大人になるものだ。』
微笑みながらチチの入れてくれたお茶を飲む。
『・・・経験だけ大人ですね。ボクは・・・』
『っブ!!』
勢いよく吹き出すピッコロ。
『わっ!!ピッコロさん、大丈夫ですか?!』
ゲホゲホと咳き込む。
相変わらずな天然に、やられっぱなしのピッコロであった。
それから悟飯はピッコロのためにフロの支度をして、寝巻きを用意して・・・
自分もフロに入り、寝る用意をし、ピッコロの部屋へ。
『・・・おい、いくらなんでも・・・』
ピッコロは悟飯の「離れたくない」という要望に答えてやったつもりだが、そこまでする勇気はなかった。
『えへへ、だからボクが逆夜這いですv』
『しぃーーーーー!!!』
ピッコロは真っ赤になって悟飯の口を塞いだ。
『大丈夫ですよ。お母さんって、疲れている時は本当に、絶対に起きませんから。』
悟飯はピッコロに抱きつこうとした。
ピッコロは後ずさりしながら
『ほっ・・・、本当に・・・絶対に、起きないんだろうな・・・?』
疑いの目でキョロキョロする。
(本当にお母さんが怖いんだな・・・ピッコロさんは。)
悟飯は苦笑いをした。
『絶対に大丈夫ですってばvv』
抱きつきながらピッコロをベッドに押し倒す。
ピッコロは複雑な顔をしていたが、そんな行動をする悟飯もまた可愛いもので。
更にトドメで、悟飯からの激しいキスでもうキレました。
すぐさま逆になり、悟飯のパジャマを脱がせる。
お互いに声を殺しながら、互いの体の感じるところを刺激し合った。
『・・・んっ・・・・ふっ・・・・っ・・・!!』
悟飯は感じつつも、先ほどの痛みを思い出していた。
早くピッコロを受け入れたい、だけど・・・
気持ちばかり焦る。
『・・・大丈夫だ、今度は優しくするからな・・・』
耳元で囁かれる。
『!!っ・・・』
思いがけない言葉と、低音の心地よい声で体が反応してしまう。
その後も、ピッコロの『大人なエッチ』について行くのが精一杯で、
目を硬くつぶってただ、大きい声が出ないように耐えた。
そうやって、全てピッコロの手のひらの上でいいようにされてしまう自分がいる。
それもまた心地がいい、多少イジワル(?)されても。
現に『優しくしてやる』と言われてからの攻めは、ほっんとうに優しくて、
慣れないためか、余計に感じてしまい、声が漏れそうになっている。
それも計算(なのか?)されたイジワルに思えて・・・
くせになってしまう「イジワル」でなければいいのだが。
END
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