小説TOP
これは『バカップル』とは何ぞやという問題に真剣に取り組んだ場合の話であるから、
真に受け止めないほうが賢明である。
何故なら、それほどバカバカしいのだ。バカップルは。
シャワーの音が鳴り止んで、バスルームのドアの開け閉めする音が聞こえた。
悟飯は疲れきった体を起こすことが出来ず、ベッドに張り付くように横たわっていた。
いつもの事ながら、ピッコロとのセックスはかなりの体力を要した。
特にこの頃は、ピッコロが修行などで発散していないせいか、激しい行為となっていた。
自分も体を動かしていないのも要因だが、疲労は次の日まで響くほどだった。
そうダラダラと行為後に過ごすのが好きではない悟飯であったが、この疲れには勝てない。
ピッコロが、バスタオルだけをまとって部屋に入ってきた。
手には水の入ったペットボトルが握られていた。
そのまま悟飯の横に座る。
ギシリと音がなり、悟飯の体が少し傾いた。
『・・・大丈夫か?すまん・・・少し力が入りすぎた・・・』
悟飯の頭をなでながら謝る。
その言葉を聞くと、先ほどのことを思い出し、また体が熱くなる。
『大丈夫です・・・。ボク、結構体力落ちちゃったな・・・って。』
苦笑いを浮かべつつ、ピッコロのしっとりとした背中を触った。
力づくで抑え付けられ、勝手知ったる身体の感じる部分を攻められてどうしようもない快楽に襲われる。
その快楽を拒めず、逆に求めている自分。
この行為を止められなくなっている自分が嫌になる。
(ボク・・・、エッチが好きになっちゃってる・・・)
ピッコロの広い背中を、厚い胸板を、たくましい腕を眺めているだけで、のぼせてしまう。
そんな自分に恥じらいを感じずにはいられなかった。
『・・・どうした?どこか痛むのか?』
優しくて低い声で我に返る。
心を読まれていなかったことに安心した。
心は相手が読もうとしなければ読まれない。
こと、悟飯はピッコロからのテレパシーを感じることは出来ても、ピッコロの心の中までは覗けない。
心の中まで主導権はピッコロにあるようだった。
黙ったままの悟飯を心配そうに見つめる。
『悟飯?・・・』
二回目の問いにようやくピッコロの目を見た。
『すいませんっ・・・、ぼうっとしちゃって・・・平気です。』
慌てて返答する悟飯。
『ボクもシャワー、浴びてきます。』
ベッドから起き上がって、バスルームに行こうとした。
するとピッコロが腕をつかんだ。
『本当に大丈夫なのか?』
自分の方に引き寄せる。
振り返った悟飯を見た。
潤んだ瞳で、頬が赤らんでいる。
終えてから随分と経つのに・・・
『・・・そんな顔をしていたら、勘違いするぞ・・・悟飯・・・?』
体の調子が悪いのかと思い、額に手を当てようとした。
悟飯は悟られまいと、顔を伏せた。
『あっ・・・あのっ・・・部屋が暑くて・・・っ』
苦しい言い訳だと自分でも思った。
今時のカプセルコーポ製のカプゼルハウスはオートエアコンが当たり前だった。
まして、結婚の前祝にブルマから勝手に押し付けられるように贈呈されたスペシャルハウスだから、
その快適性はお墨付きだ。
どこがスペシャルかというと、まずベッドの大きさがハンパじゃない。
ピッコロが暴れ(?)てもいいように、部屋の大部分はベッドになっている。
それから・・・気がもれない特殊な壁とか、いつでも美味しい水が飲めるように、浄水器もついていた。
で、話に戻って・・・
ピッコロは横を向いたままの悟飯を突然抱きしめた。
『・・・勘違い・・・してもいいか?』
『・・・え?・・・』
言葉と行動の意味がわからず、悟飯はきょとんとした。
ピッコロの手のひらが悟飯のももを滑る。
その行為でやっと事の流れがわかった。
『・・・ちょっ・・・ピッコロさんっ・・・、さっきしたばかりなのにっ・・・』
悟飯は慌てた。
なぜなら、やましいことを考えていれば、おのずと身体は反応するものだから・・・
悟飯の手が拒むのも聞かず、ピッコロの指が又の間に入り込んた。
ピクリと動きが止まる。
『悟飯・・・』
ニヤリと口元が緩んでいる。
悟飯は恥ずかしさで小さくなった。
ピッコロが悟飯の上に覆い被さってくる。
『入ってきたばかりなのに・・・シャワー、浴びなおさないとですけど・・・』
されるままになりつつ、一応聞いてみる。
キスをしながら自分のモノをあてがう。
ピッコロの身体の反応も素早い。
『・・・この状態を放って置けるわけがないだろ?』
再び始まってしまいそうな雰囲気・・・、ピッコロは明日も仕事だというのに・・・
『ごめんなさい・・・、結局ボクがピッコロさんを焚きつけてしまってるんですよね・・・』
申し訳ない気分になってしまう。
『この頃すごく自分がいやらしくなってしまって・・・、自分でも引いてしまうくらい・・・』
『いやらしい?』
ピッコロは悟飯の顔をまじまじと見た。
『だって・・・、エッチが・・・、・・・・・・好きになってしまいました・・・』
ようやく搾り出した言葉だった、なのにピッコロの反応がない。
呆れてるんだろうと、悟飯はピッコロを見た。
目が点になっている。
『ピッコロさん?』
ビクビクしながらピッコロの目の前で手をヒラヒラさせる。
『・・・お前・・・、ストレートにも程があるぞ・・・』
『だっ・・・だって、だって・・・、うまい言い訳とか見つからなくって・・・』
恥ずかしいと口が逆によく回ったりもする。
『ピっ・・・ピッコロさんのね、胸板とか・・・声とか・・・そうゆうのでドキドキしちゃったり・・・・・・』
もうピッコロと目を合わせられない。
『もう、ボクっ・・・発情してるみたいです!!!』
真っ赤になってすごいこと言ってます。
トドメな言葉でピッコロも硬直してしまっている。
『悟飯・・・、そんなこと言って、俺にどうしろというんだ・・・』
ピッコロが呆れて引いていると悟飯は思った。
『ごっ・・・ごめんなさいっ!!』
ピッコロも自分の言い回しの悪さに嫌気がさす。
お互いに頭の回転は悪い方ではないのに、このような時にはボキャブラリーがついてこない。
『俺もお前もお互いに言わんとしていことは、なんとなくわかるというのに、確信がないし、それに似合う自分自身の言葉も見つけ出せない・・・』
『そうですね・・・』
すると、ピッコロから悟飯にイメージ的なテレパシーが送られてきた。
悟飯 × 俺 = 悟飯ちょっとスケベ + 俺メロメロ
= でも俺全然OK + いやむしろ大歓迎・・・ + でもお前が困るなら俺はちょっとは我慢するぞ。 + 視姦はなるべくしないように・・・ (以下省略)
変な方程式(?)のようなものが・・・
しかしピッコロが言いたいことは結局、お前を思うとエンドレス。みたいなことを言いたいのだろう。(そうか?)
『ピッコロさん・・・、こんなボクでも呆れないでいてくれるの?』
ちょっと感動している(?)悟飯。
『究極のバカップルと言われても構わん・・・、それほどお前を愛している・・・』
ピヨちゃんが飛んできそうな雰囲気だ。
この後、ピッコロが職場に遅刻してきたのはいうまでもない。
よくよく考えてみると、お互いを愛してやまないほど、うまい言葉など見つかるわけもないし、もし即座に見つかるなら『お前何処の落語家だよ?』と突っ込みを入れたくなる。
そして答えを導き出せるほど、その探究心が収まってはいないハズだ。(ハズだから・・・そうじゃなきゃマンネリかもね)
そういう条件下では、心底惚れあっているカップルはみんな『バカップル』になってしまうのであろう。
いうなれば、『恋は盲目』と言う言葉はさらに進化して『恋したらバカになる』いや、『むしろバカになったが勝ち』だろうか。
これもまた結論付ける余地がないが、これを読まれた方々に警告がある。
この問題をまともに解決付けようならば、寝食を忘れて励むしかないだろう。だから深く考え込まないように。
ダイエットにはお勧めだが・・・
頑張れる方は是非に頑張ってください。
答えが見つかった場合は、任意で参考までにメールくださるとありがたいです。
謎のままEND